レーザコリメータの使い方

  光軸調整とは光学系の光学部品の中心がある一直線上に並んびなおかつそれぞれの部品の回転対照となる軸が その直線と並行にあることです。 この直線とは任意であり特に決まりがないため どこを基準にして調整すればよいのかわからないと光軸調整が完了したということができませんが、おそらく 接眼部基準で考えるのが最もわかりやすい方法だと思われます。 市販されているレーザコリメータを使う場合も接眼部基準で調整を 行っています。


  ニュートン式望遠鏡を例にとって説明していきましょう。 まず完全なるレーザコリメータを用意します。  完全なるという意味はコリメータの枠とレーザが完全に平行かつ中心にあるということです。 これを 接眼部に取り付けますが、このときどうしても接眼部とコリメータに隙間が生じるためガタが発生します。 垂直に差し込まない 限り完全なるコリメータの機能を果たすことはできません。
物が入るということは隙間があるということで、ここをゼロにすることはできません。 良くて0.1o、大きいと0.3o程度の 隙間があります。 例えば差し込み部分の長さが20oあり隙間が0.2oとすると0.2mm/20mm=1/100だけの傾きが発生します。 1000o先で10oの ブレが生じる計算です。 ところが差込口を頼りにするのではなく、フランジ面を基準面とすると0.2oの左右の誤差はあるものの 平行度は各段に向上します。 レーザの太さが1o程度であることを考えると0.2oの誤差は無視できます。 これでレーザの発振位置が基準点となり レーザ光線が光軸となります。

  光軸が可視化されたのであとは1つずつ順を追って光軸調整を行います。 まず光軸上に主鏡の中心を配置する必要があります。  斜鏡を使ってレーザが主鏡の中心に来るよう調整すると主鏡が光軸上にきたことになります。 次に、 主鏡の裏にある押引きネジを使って主鏡から反射したレーザが接眼部の中心つまりレーザの発振元に当たるよう調整します。  これができれば主鏡が光軸と垂直になり「光軸調整が完了した」といえます。 光軸調整とはすべての光学部品が一直線上に 並びかつ垂直になることですが、斜鏡は座標変換のためのパーツであるため斜鏡の中心は光学的には存在せず(あらゆる箇所が 中心とみなせる)光学性能にも直接関与しません。 斜鏡の位置が重要になるのはケラレ具合による周辺減光のみとなり、光軸調整の段階ではさほど重要ではありません。

  今ここで説明した中で登場した部品は接眼部・斜鏡・主鏡そしてレーザコリメータの4つです。 鏡筒が入っていません。  一見すると重要そうなパーツですが光軸調整では鏡筒の位置や傾きは無関係で、しかも接眼部が鏡筒に垂直に設置してある必要もありません。  鏡筒は各パーツを取り付けるためのプラットフォームのような役割をしており、その形状や精度は重要ではありませんし実際のところ 筒がもっとも精度の低いパーツとなっています。  ではなぜスケアリングという言葉があるのでしょうか? これは接眼部のフランジ面とCCD/CMOS面の平行度を 表す言葉で、せっかく合わせた光軸調整も受光面が傾いていると出力映像のボケが生じてしまい 一見すると光軸調整不良ではないかと疑ってしまうことあります。 さらに言えば、ニュートン式望遠鏡の接眼部が光軸と 垂直であると見えているのは、筒形状に接眼部を取り付けたためであって垂直に取り付けるために筒形状にしたわけでは ありません。 あくまでも結果的に垂直のように見えているだけで、接眼部は光軸と直角である必要もなければ 実際のところ完全な垂直でもありません。

レーザコリメータの本体とレーザそのものが平行になっているとは限らず多くの場合ずれています。 これを キャリブレーションできるパーツを作っております。 光学部品と同様重要なパーツであるため必要な方はお問い合わせください。 

リンク
Tips
ホーム