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星を追尾するときの赤道儀の速さは、時計の短針の動く速さのちょうど半分でとてもゆっくり動いています。 それと同時に、 とても高い精度で動いている割にはとてもシンプルなギアの構造をしています。 ホイールギアと呼ばれる直径10〜30p程度の ギアとウォームギアと呼ばれる直径1p程度のギアが?み合っており、この噛み合い部分の挙動が赤道儀の追尾精度を決めています。 このため赤道儀に載せる望遠鏡の重量バランスはとても重要で、バランスが取れていないとギアの摩耗が進んだり、ギアの遊び で星急に動いて見えたりします。 もしホイールギアに10μmの誤差があったとすると、20秒角の誤差が生じます。 木星1個が45秒角 の大きさですからこのエラーはとても無視できる量ではありません。 近年リモート観測が流行っていますが、機器からのケーブルが10本くらいになることは普通で、このケーブルの引張りが 問題になることが多くあります。 もしケーブルが絡まったまま赤道儀が回転していまうとケーブルコネクタが破損するだけなく 機器自体が落下して全損することもあります。 このため赤道儀の重量バランスは望遠鏡のみならず、ケーブルも含めて バランスが取れていることが理想です。 ただ実際にはあらゆる方向を向く赤道儀でケーブルを含めたバランスを 取るのは難しいため、事故は付き物と考えダメージが最小になるようシステム全体を構築するのも1つの手です。 例えば赤道儀のモータに強力なものを使ってしまうとケーブルや機器を壊しかねないので、小型のモータを採用したり コントローラ側でトルクを検知して自動停止するなどでダメージを軽減することができます。 リンク Tips ホーム |