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読み出しノイズとは露出ゼロ秒で撮影したときに見られる画面全体の背景ノイズのことで、 CCDセンサを含めたカメラそのものが持つノイズです。 特徴は露出時間に関係なくまた 温度にもあまり依存しない一定レベルを持っています。 読み出しノイズが低いほど 良いカメラとされております。 読み出しノイズが重要になってくる観測は短時間露光や分光観測などです。 カメラが出力する データはシグナルとノイズの2種類で、ノイズは大きく分けてスカイノイズ・ダークノイズ・ 読み出しノイズの3つがあります。 スカイノイズとダークノイズは星の光のシグナル同様露光時間に応じてその量が 増えていきますが、読み出しノイズは一定です。 例えば、新天体探索のように短時間露光で広い範囲を次々と撮影していくような観測では 限界等級は読み出しノイズが決定してくるため非常に重要なファクタになってきます。 口径10pF10の望遠鏡に20ミクロン画素の CCD(読み出しノイズ20電子)との組み合わせと、口径10pF5の望遠鏡に10ミクロン画素のCCD(読み出しノイズ10電子) を取り付けて撮影し比べた場合には後者のほうが限界等級は上がってきます。 同じメーカで 同じシリーズであれば読み出しノイズは画素サイズに比例する傾向が強く見られます。 鑑賞写真のように長時間露光ではスカイノイズが最も影響してくるため空の暗い観測地を探すことが重要になってきます。 鑑賞写真の中でもナローバンドフィルタを使った撮影では都会でもスカイノイズが小さいためダークノイズが目立ってきます。 この場合には 冷却能力の高いカメラが非常に重宝されます。 代表的な読み出しノイズの小さいカメラ FLI ML8300(低価格、フルフレーム型CCD、4/3フォーマット) FLI MLx694(高感度・低ダークノイズ、1型フォーマット) 参考資料 TIPS |