■概要 国際宇宙ステーションは他の天体と違いとても明るくとても速く移動していくのが特徴です。 見かけの大きさは 大きい時で木星ほどで、鮮明な映像を撮影するには惑星撮影同様大きな望遠鏡ほど好ましいです。 大きな望遠鏡を 高速かつ正確に追尾するには人工衛星を追尾できる機能を使うと安定して撮影することができます。 ■望遠鏡とカメラ 解像度の高い惑星撮影ができる程度の望遠鏡であれば何でも良く、セレストロン製のC8と高速連写が可能なRising Skyの 4/3"CMOSカメラを組み合わせました。 焦点処理が2000oあれば多くのカメラで1ピクセル当たり1秒角以下のピクセルスケールが 得られ、日本の空のシンチレーションを考えるとちょうどいい焦点距離になります。 人工衛星が高速移動していることから、 追尾誤差を考慮し撮像範囲が広く、またピクセルの小さい4/3"CMOSカメラが撮影しやすいです。 デジカメでも同じ条件に なりますが、デジカメのCMOSセンサ手前にはローパスフィルタが備わっておりこの部分で解像度が落ちます。 ■赤道儀とコントローラ Sitech社のServoIIを三鷹光器GN-26赤道儀に改装し最新の軌道情報を使って追尾します。 パソコンの時刻はインターネット時刻を 利用し0.1秒以下の精度できっちり合わせておきます。 それでも人工衛星がカメラ写野の中心に来るとは限らないため、 ソフトウェア側で時刻の調整と位置の調整を行いながら撮影します。 ■露出時間 国際宇宙ステーションは地上400q程度を周回しており、これは地上の明るさとほとんど同じになります。 地上での適正露出は 一般にF8&1/125秒という数値が昔からカメラの世界では常識になっておりますが、このことはデジタルカメラが普及した現在でも 当てはまるパラメータです。 太陽から月や人工衛星までの距離が地球とほぼ同じだからです。 ただし、月面の場合にはグレー、 人工衛星の場合には白という違いがあるため、国際宇宙ステーションを撮影する場合にはさらに高速シャッターを切るのが良いようです。 ■データ
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